どれだけ時間がかかっても、ゴールまで行ってみることが大切

2023.06.19(月)

ひふみ

Writer:hifumi

専門学校のとあるゼミのスポーツトレーナーの先生がとても素晴らしい方だったので、
先生との思い出を語らせていただきたいです。

先生の授業では、最初に必ず行う儀式があります。まず先生が各生徒にテニスボールを3個配ります。先生が5分間時間をはかるので、生徒はテニスボールをバランスよく、落ちないように縦に積みます。集中するという感覚を養うための鍛錬です。目指すはテニスボール3段積みなのですが、3段はとても集中できてないと、できないです。しかし、先生曰く、短い時間でも、目標を目指して最後まで時間をどう使うかが大切で、繰り返すことで感覚も養われていくそうです。
確かに集中するための下地作りにはとても効果があり、ボール積み直後に受けた先生の授業だけでなく、その後の別の先生の授業でも、意識していないのに内容がとても頭に入った経験があります。

他にとても印象に残った出来事がありまして、先生のゼミでスポーツテーピングの練習をさせていただいた、ある日のことです。先生にテープを巻く際、私は不器用で、なかなか綺麗にテープを巻けなかったのですが、どれだけ時間がかかっても同じ体勢で先生の足がしびれようが、「一つのことにどれだけ時間がかかっても、ゴールまでいってみることが大切!!繰り返せば、きっと見えてくるものがたくさんある。」と励ましを受けながら、ゆっくりでも最後までやらせていただけたことが、とても嬉しかったです。今の社会、何事も他の人と足並みを揃えられないとダメで、遅いことは悪くて、私は遅くて悪い人なのではないのか?と感じていたので、とても希望のあるお言葉をいただけて、心より嬉しかったです。
先生はスポーツトレーナー以外のお仕事として、親御さんの依頼を受けて、最近外で運動することが少なくなったお子さん達と簡単なルールのスポーツやかくれんぼなどを一緒に行い、体を動かす機会を提供するというお仕事もされていました。見学に行かせていただいたのですが、その時も最初はボールの三段積みから始められていました。本気で子供たちと笑顔で体を動かされる先生のお姿はとても素敵でした。

子供たちにとっても、信じて本気で関わってくれる大人がいてくれた。という思い出は、
とても大きな心の支えになると思いました。ゆっくりと結論を急がず、相手を信じること、
待つこと大切にしたいですね。