社会が変わったり、人は変わらなかったり、それでも前へ前へと進んだり、ぐるぐる同じところを回ったり

2024.03.13(水)

ひふみ

Writer:hifumi

私が血気盛んに情熱持って障害者の方々と過ごし始めたのはおよそ20年前。

 

障害福祉界隈は措置から支援の名のもとに高齢福祉と同じ、【利用者】というサービスを受ける制度設計への移行を控えていた。

 

平成18年に措置制度から利用者主体と声高に自立支援法へと制度移行。
その後、障害者総合支援法に変わるが大枠は変わらないので措置から支援への転換である自立支援法で話しを進めたい。

 

で小難しい話しはここまで

 

今日話したいことは時代の転換期以降の人と社会はものの見事に変わったなぁということ。

 

でですね、血気盛んな20代からおっさんと化した40手前まで時は流れまして平成も30年。

 

ちょうど自立支援法が施行された時に一年生だった子らが支援学校を卒業。
学生時代をまるまるサービスという支援を受けてきた子らと関わるようになりました。

 

私はその年より以前の7、8年は高齢福祉や障害の入所施設で働いていて、この世代に関わるのは始めて。

 

いや、びっくりしたね。
上手く言えないけど影がないのよ、心の奥にある陰が見えないのね。
それまで関わってた世代の人らって明るいというか欲求に素直なタイプの人でも仄暗いどろっどろの澱みたいなものが見えたものです。

 

いろんな環境の子がいるので、もちろん一概には言えないけど、確実に自立支援法以降に幼少期を過ごした子らは陰がなく陽の気をまとっている子が多い。

 

ザクっとそうなった要因を考えて、
あぁきっと利用者というサービスを受ける側になったことと
社会が障害について受容しようという空気感で二次障害にならなくなったからだなぁと思った。

 

措置という生きさせてもらってるという時代の空気。
障害が原因のえぐい差別やら産んでしまって世間に対して申し訳ないなどと親に思わす悪習慣が薄まり、この世代の子らはさぞのびのび過ごせたんだろうな。
としみじみ思うほどの陽の気。
どんな子でも素晴らしいと言う根本的な考えの浸透、現代の多様性の走りのような社会の空気感。発達障害という毒にも薬にもなる障害分類の認知。

 

いろんな要素の積み重なりで社会は大きく変わりました。
根本的な人間のさがの部分は決して変わらなくても社会が大きく変わることで生きやすくなったり生きにくくなったり。

 

今の障害の子らは確実にうん十年前に比べると生きやすいと感じます。

 

こんな生きやすい世の中になったのも先人の努力の結果の今。
綿々と続く障害を持つ親御さんや関係者の頑張りのおかげだと本当に思います。

 

今の障害を持つ親御さんや障害者・児本人の当事者の方は、まだまだ色々ありますが、今の環境を当たり前と思わず感謝の気持ちを持って今を謳歌して欲しいなぁ。