マッサージから始まるふれあいの時間

2024.10.07(月)

ひふみ

Writer:hifumi

 人と人が触れ合うこと、相手に手で触れたり、ハグしあったり、感謝を伝えたり、優しく見つめ合えたりすることで安心感を感じてもらえたならば、「オキシトシン」が出ると言われていますね。 
幸せホルモン「オキシトシン」は神経をつたわって、安心感、信頼感、自己肯定感のアップをお手伝いしてくれるそうです。優しい気持ち、幸せな気持ちが生まれて、こころのバランスを整えてくれるそうです。 
 
 私と父の間にも触れ合いによってもたらされた安心感のエピソードがありました。 
私が休職中の時、私は実家暮らしで、仕事をしていないことに負い目を感じていました。何か家族にできないことは無いか?と、私は考え毎晩父が寝る時に父をマッサージすることにしました。 
母にも毎日ではないですが、マッサージをしました。私の父は感情の起伏があってちょっとした言葉の行き違いで、喧嘩になることが多々あり、会話を続けると喧嘩に繋がることが多かったので、最初は会話もあまりなく大体15分くらいしたら終わりといった感じでした。 
何日かすると自分もその時間をさらに有効活用しようとタブレットを傍らに置いて本の要約動画などを見聴きしながらマッサージを行ったりしていました。 
毎晩行っているうちに、父との会話も増えてきて、世間話や、動画の感想等を話してくれるようになりました。 
次第に毎回のマッサージの時間も30分くらいに増えてきて、父が楽しそうにこちらに寄り添った言葉を掛けてくれることも増えて、私はとっても嬉しかったです。 
 
 ある日、私が車で友人の家に遊びに行ったその帰り、高速道路で何か硬い物に車が乗りあげてしまって、車の動く様子がおかしいと思い、高速道路を降りて適当な駐車スペースに車をとめてみると、左のタイヤが一つ破裂していました。 
摩擦ですごく熱を持っていました。時間は深夜24時を過ぎていましたが、仕方なく家に連絡すると、電話には母が出て、寝ていた父を起こしてくれました。 
父は、今から車でそこまで迎えに行く。パンクした車は知り合いの業者にレッカーしてもらうからそこで待っとけ。と言って、約30分後くらいに私のいた場所に来てくれました。 
私のもとに父が来た時、きっと鬼のような形相で怒っているだろうなと私は覚悟をしていたのですが、来た父の顔は笑顔で「まったくお前も運がないなぁ」と始終怒る様子も無く家まで車で送ってくれました。 
毎日のマッサージの効果だったのか私はすごく救われた気持ちと安心感を感じ、とっても嬉しかったです。 
 
 毎日のマッサージは半年くらい続けることができました。 
最近、鍼灸師の友人から、ただ相手に触れているだけでも相手のエネルギーは整うと教えてもらいました。これを学んだことを機に最近、父、母に短い時間ですが、体を触れさせてもらう時間をまた作ることにしました。手での触れ合いは、心の触れ合いにも繋がります。 
 
ふれあい。言葉から前にあったコミュニケーションは言葉のように方向性が決まっていないが故に、言葉よりも自由に相手の心に優しく響く、皆さんもふれあいの時間を大切にしてほしいです。